離婚者だけが参加できる社交クラブが人気を博している。2月1日、ある結婚情報会社が韓国で初めてオープンさせた。
会員の加入手続きは厳しい。戸籍謄本、卒業証明書、在職証明書など、いくつもの書類を提出して離婚経歴や学歴、職場などを証明しなければならない。また、3カ月分の会費20万ウォンも先払いしなければならない。
ソウル大峙(テチ)洞の住宅街にある6階建ての商店ビル。地下2階のあるクラブに、30代から60代までの男女が集まってきた。黒い背広姿の職員が入り口で客の名前と会員番号、顔などを、前もって情報が入力されてあるコンピューターで確認してから、入場させる。
オープンしてから1カ月で、会員500人を突破するほど人気を得ている。毎週1、2回は立ち寄るというファン(女/35/通訳ガイド)さんは、「離婚後、7歳の娘を育てながら1人で生きる運命なのだと思っていたが、ここに来て“人生を楽しく生きてみよう”という意志が生まれた」と話した。
96年に離婚したというホン(51/事業家)さんは「似たような立場にいる人同士が会うから、慰めにもなるし、話もよく通じる」と話した。年中無休で、平日は午後6時から午前0時まで、週末は午後2時から午前0時まで営業されるこの店には、1日平均100〜200人程度が訪れる。
150坪規模の内部は、テーブル毎に間仕切りがあり、2人用のテーブル40コ余りが壁に沿って並べられている。中央にはホールがあり、片方の壁面には酒が飲めるバーと、15坪ほどのルームも用意されている。70人余りの離婚男女は、テーブルで茶か、酒を飲みながら話し合っていた。ルームでは30〜40代の男女10人余りが、まるで10代のように浮かれた表情で、相手を選ぶ“パートナー選びゲーム”に興じていた。
ある職員は「専門職、40代、大卒など、テーマを決めて随時、即席のコンパやダンスパーティーを開く」としながら、「コンパのある日は客が2倍に増える」と話した。
バーには新入会員が相手を選べるよう、コンピューターが置かれている。写真をクリックすれば、住所・職業・最終学歴・子供数など、15項目の身元情報が表示される。相手が決まれば、「プロの仲立ち」であるクラブの職員が二人を連結してくれる。
梨花(イファ)女子大学のハム教授は「韓国社会は離婚が普遍化しているが、離婚文化は皆無の状態。このようなクラブが離婚文化の形成に肯定的な役割を果たすものと思われる」と話した。
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