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質の低い韓国の政治家

 最近、国会で展開されている与野党の攻防は“政治”と見るにはあまりにも品がない。前科者の肉声テープが政界をかき回したかと思ったら、ついには国会議員達を陥れるための“芸能人性上納説”までが持ち上がり、波紋を広げている。ここに大韓(テハン)生命関連のロビーに関する話が含まれた盗聴記録云々まで加勢し、国政監査場は“泥レスリング”さながらの様相を帯びている。  
 
 国会議員が真相を究明するために疑惑を提起し、不正を暴露することは議政活動の一環であるかもしれない。この場合、証拠を提示するか根拠を明らかにすることが暴露者の道理だ。そうであるにもかかわらず政治家達は、一方では証拠なしに暴露し、もう一方では「事実無根」、「無責任な政治攻勢」と言い逃れする言葉のゲームを繰り返している。そうかと思えば、実体は明らかにしないまま汚く卑劣な“陥れ合い”ばかりを繰り返している。  
 
 ハンナラ党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)議員が提起した「芸能人性上納説」が事実に基づいているとすれば、それはショッキングな政治スキャンダルである。洪議員の主張通り、芸能企画社が関連常任委員会の議員に性を上納し、その代価を要求したとすれば、徹底して調査を行い、その真相を明らかにし、法で対処しなければならない。  
 
 しかし洪議員は「無責任な発言」ではないとしながらも根拠は明らかにせず、巷の「勝手な推測」ばかりが増幅している。公党の議員が政治指導層の性倫理問題を取り上げるのは充分にあり得ることだ。しかし今回のように英語のイニシャルで相手を曖昧にすれば、不特定多数の議員や芸能人全体を汚すことになる。  
 
 洪議員は国政監査場での公式発言を通じて性上納疑惑を提起したのだから、即時、その根拠を明らかにしなければならない。何かと言えば「違うなら仕方ない・・・」といったようなきりのない口喧嘩だけをしていては、韓国の政治は破廉恥犯とセックススキャンダルの足かせから逃れることはできない。 (2002.9.24朝鮮日報記事から)


        罵り殴りあう

 新千年民主党(民主党)の宋栄珍(ソン・ヨンジン)議員は7月8日、国会議長の選出を目前に控え、党論投票ではない自由投票の所信を持って議長に出馬した同党の趙舜衡(チョ・スンヒョン)議員に向かって、同僚議員と取材記者らの前で、「目玉をくり抜いてやる」とか「この野郎、ただでおかない。お前に議員の資格なんてない」、などの暴言を浴びせた。  
 
 韓国政治家がレベルの低い発言を行うのは、何も今始まったことではない。 とりわけ、宋議員は2000年10月にもハンナラ党議員と罵り合い、倫理委員会に提訴された“常習犯”だ。

 こうした非常識な事態に、国民はますます怒りが込み上げてくる。  
 
 民主党は当初、世論から好評を博した自由投票を実施する計画だったが、「ハンナラ党に対抗するため」に党論投票に変えた。そのため、一部では「民主党までもが改革に背を向けた」という批判が持ち上がった。これが宋議員の見境ない暴言を生み出した背景だ。宋議員は首席副総務として党論を押し通すために自由投票にこだわる大先輩の趙議員に「目玉をくり抜いてやる」と大暴言を吐いたのだ。  
 
 これは言い換えれば、自由投票を支持した国民に対しても「目玉をくり抜いてやる」と脅し、罵倒した格好に他ならない。

 宋議員は趙議員にはもとより、国民に対しても心から謝罪すべきだ。  
 
 この日、ハンナラ党では姜昌熙(カン・チャンヒ)議員が常任委員長の指定問題に関連し、李揆沢(イ・ギュテク)総務に対し「やい、このばか野郎。ぶっ飛ばしてやる」とののしり、もみ合う事件がおきた。

 まさに韓国国会には“ばか野郎”しかいないということなのだろうか。

 ドラマの名セリフの通り、そうしたお偉いさんらを国会から“つまみ出す”妙案の模索が急がれる。
(2002.7.10朝鮮日報記事から)

(2002.7.10)
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