韓国の中央日報によれば、日本の物流各社が釜山(プサン)、光陽(クァンヤン)に勢揃いしている。
対米貿易を上回るほど急増した中国との貿易で、橋頭保を築くためだ。 日本より安い人件費、税金減免など韓国政府の積極的な誘致活動などがかみ合い、物流費用を大きく削減できるというのが理由だ。
◇集まる日本企業=三井物産は興亜(フンア)海運と手を組んで釜山甘川(カムチョン)物流団地に大規模な物流センターを建設することを決め、最近、2万坪の敷地を確保したと、日本経済新聞が10月2日報じた。
220億ウォン(約22億円)を投じて建てられるこの物流センターは、来年夏から稼働される予定。
日本通運も日本鉄道(JR)貨物と提携し、釜山に物流センターを建設することにした。
また、日本のMFL物流グループは、来年8月までに釜山に大規模物流センターを建設し、中国から入る家電製品や雑貨などの輸入中継基地として活用する案を積極的に検討中であるという。
これに先立ち、4月、日本KISEKI社は700億ウォンを投じて、光陽の中馬埋立地2万6000坪を物流基地として開発することにし、今月中に保管倉庫の建設に着手する計画だ。
◇なぜ釜山・光陽か=日本企業は釜山の物流センターを活用した場合、海上運賃はもっとかかるものの、保管費や再包装にかかる人件費を大幅に削減できると見ている。
日本国内のトラック輸送距離も短縮され、物流費用が現在よりも1割以上減ることになる。
日本企業は、中国からの輸入品をひとまず釜山・光陽に設置する物流センターに保管した後、検査後に再包装し、博多・新潟・下関など日本の消費地に最も近い港に直送する方針だ。
日本の業界関係者は「釜山、光陽に物流基地を置いた場合、状況によって日本市場用の輸入品を韓国、東南アジアに回せるなど、柔軟な対処が可能になる」とし、「こうしたいろいろな点から、日本総合商社の釜山進出が活発になっている」と語った。
◇外国企業誘致に総力=張丞ウ(チャン・スンウ)海洋水産部長官は「日本など外国物流企業の誘致は政府の最高力点事業」とし、「釜山・光陽港が北東アジアの中心港湾の地位を守るには、埠頭の拡張はもちろん、背後の物流基地拡充に向けた外国企業誘致がカギになる」と語った。
このため、海洋水産部は11月中に釜山新港および光陽港を港湾自由貿易地域に指定する計画だ。
すでに関係機関間の業務協議も終わった。 自由貿易地域に入居する外国企業は無関税、税金減免、賃貸料割引などの各種優遇措置を受けることになる。
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