7月13日付アサヒ・コムは、「日本酒マシッソヨ~ 韓国への輸出、5年で7倍」と題し、ソウル発記事を載せた。 以下同記事を紹介する。
【ソウル=稲田清英】焼酎王国の韓国で、日本酒の人気が高まりつつある。07年の韓国への輸出額(清酒)は5年前の約7倍。日本旅行で日本酒を味わう人も多く、ファンが増えている。
日本から韓国への清酒輸出額は、02年の約6500万円から07年には約4億6500万円に。08年も前年を上回るペースで輸出されている。
流行発信地でもあるソウル南部の江南地域。「OGAの厨房」は、この数年で登場した「サケバー」のひとつだ。カウンター周辺には100種類を超す日本酒が並び、地元客でにぎわう。IT会社経営の男性(34)は「週に1度は日本酒を飲む。料理にも合うので気に入っています」。
94年から輸入を始めた全日本酒類(前・韓国月桂冠)の徐正勲社長によると、当初は飲食店に売り込んでも、「誰が飲むのか」と門前払い。しかし、ここ数年は日本食人気もあって様変わり。ワインブームなど酒の好みが多様化したのに加え、02年に清酒の酒税が70%から30%に下がったことも追い風となって、「日本酒を置きたい」との問い合わせが増えたという。
大手ディスカウントストア「イーマート」のソウル中心部の店舗では今春、酒売り場に日本酒コーナーが登場した。「sake 日本の酒」と書かれたボードがあり、720ミリリットルなら3万ウォン(約3千円)~7万ウォン程度。「日本酒を探す人が増えた。韓国人が多いですね」と担当者。大手コンビニチェーンもカップ酒などの販売を検討中だ。
対照的に日本では日本酒の消費量が減り続け、今やピーク時の半分以下。韓国市場を有望株と期待する日本メーカーが、売り込みに力を入れている。
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