03年1年間に韓国で一番たくさん売れた輸入車はBMWで、5432台が販売され、輸入車全体の27.9%を占めました。
次はトヨタのレクサスで、販売台数は3772台、19.3%、次はベンツで販売台数3117台、16%の順でした。
トヨタのレクサスは2位でしたが、03年10月には月間販売台数が1位のBMWを上回るなど、増加率はBMWを上回っており、今年は輸入車市場の占有率1位になることが予想されています。
今年はトヨタのほかに、ホンダとニッサンが本格的に韓国市場に上陸する予定で、輸入車市場全体に占める日本車の割合は、ますます大きくなるものとみられています。
2001年に「ホンダ・モーターサイクル・コリア」という現地法人を韓国に設立して、韓国へ進出したホンダは、当初はオートバイの販売だけでしたが、去年3月から現地法人の社名を「ホンダ・コリア」に改め、自動車の韓国進出を準備してきました。
今年の5月に新車発表会を開き、アコード(3000cc)を韓国で販売し始めることにしています。下半期にはスポーツユティリティのCRVも販売する計画で、今後、市場の反応を見て他の車種の販売も検討していくことにしています。
ホンダだけではありません。ニッサンは先月、韓国現地販売法人「ニッサン・コリア」を設立し、ディーラーの募集を始めました。
5月の初めには韓国で販売する車種のラインアップを発表し、来年半ばには本格的な販売に乗り出すことにしています。韓国で販売されるニッサンのモデルはまだ確定していませんが、インフィニティやシーマなど高級車が有力視されています。
1999年の輸入自由化に伴って、韓国への進出を準備してきた日本の自動車メーカーが本格的な進出を始めました。
韓国と日本は2005年の締結を目指して、FTA=自由貿易協定の交渉を進めています。FTA=自由貿易協定が締結されれば、日本車の韓国への進出はますます増えるものと予想されます。
韓国産業研究院の国際産業協力室、司空穆(サゴン・モク)研究委員によりますと、自由貿易協定が締結される場合、自動車の輸入関税8%がなくなり、日本車の韓国市場での販売価格は実質的に9%以上安くなって、他の国々の輸入車に比べて価格競争力が大きく向上し、輸入車全体に占める日本車の割合はますます増える見込みです。
これに対して、日本の場合はすでに韓国から自動車に対する輸入関税が撤廃されており、韓国の自動車メーカーとしては自由貿易協定が締結されても、これといったメリットはありません。
司空穆研究委員は韓国と日本、両国の自動車メーカーが互いに有機的な協力関係を構築し、ともに発展できる方向を模索していくべきだと指摘しています。
トヨタのレクサスの人気からも分かるように、日本車は他の外車に比べて好評です。日本車の人気の秘訣は何でしょうか。
韓国人は日本車に慣れているという理由が挙げられます。韓国の現代自動車の初期のモデルは三菱自動車との技術提携で作られました。現在のルノー三星自動車のモデルはニッサンのモデルを導入したものです。
ヨーロッパの車はアクセルを踏むと大きな音が出るように設計され、パワフルなイメージを強調していますが、韓国と日本の車は騒音をできるだけ抑えて静かさを重視しています。このように韓国の人たちにとっては日本車の方がずっとなじみがあるわけです。
FTA=自由貿易協定が締結されれば、ヨーロッパやアメリカの自動車に比べて、日本の自動車の方が価格競争力で勝りますし、韓国との距離も近いことから、部品の供給やアフターサービスなどの費用も節減でき、それだけ競争力が向上します。
今後とも日本車の市場占有率ははますます大きくなることが予想されます。
2004/4/1付 RKI=KBS国際放送から転載
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