麻酔科専門医のA氏は最近、自身の専攻をあきらめて、京畿道(キョンギド)に目と鼻の美容手術を主に行う医院を開業した。同氏は「フリーの麻酔科医として多くの病院を通ってみたところ、美容手術の分野が収益性と安定性の面で、最も将来性があると判断した」と話した。
かつて、整形外科専門医の領域と認識されていた美容手術の分野に、数年前から眼科と耳鼻咽喉科など、他の科の専門医はもちろん、一般医師まで先を争うように進出している。現行の医療法によると、医大6年を卒業して医師の資格証明を取得すれば、開業に際して診療科目に制限はない。
大韓医師協会の推定によると、現在、ソウルだけでも、美容手術専門の病院、医院がおよそ2000カ所に上る。また、同協会が把握しているところによると、これらのうち、整形外科専門医が運営している病院は10%ほど(200カ所)で、残りは非整形外科専門医や一般医師が開業したケースだ。
実際、整形外科専門医ではない他の科の専門医や一般医師は、昨年12月、大韓美容外科学会という学会まで結成し、情報交流などを行っている。
業界関係者は、美容手術分野に医師が殺到する現象について、「大半の美容手術には医療保険が適用されず、収益性が良いうえ、需要が日々増加しつつあるためだ」との見方を示した。業界の推定によると、美容手術市場の規模は年間2000億ウォンを上回っているとされる。
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